Weeklyマーケットレポート 2020/2/28~3/5

お知らせ

BTC/JPY

【1時間足チャート】


【直近7日間のレンジ】

BTC/JPY高値(Bid)安値(Ask)レンジ
2/28~3/5¥986,798 (2/28)¥909,640 (3/2)¥77,158
2/28(金)からのBTC相場は、先週のマーケット予想通り、「リスク資産からの引き上げ=BTCの下落」の展開の中、2/28(金)の早朝レベルが週間の高値となり、じり安の流れが継続した。
新型コロナウイルスの感染拡大と、2/29(土)に発表された中国の2月製造業購買担当者景気指数(PMI)が大きく悪化したことから、新型コロナウイルスの影響が実体経済に及び始めたことを受けたリスクオフの流れに。さらに、為替が週明け円高にギャップダウンして始まったことで、ビットコインは3/2(月)の早朝に週間の安値をつけた。
その後、G7の協調緩和観測が高まり株価が大きく値を戻す中、過剰流動性期待からビットコインも値を戻し、90万円台での揉み合いとなった。

【今後1週間の見通し】
ビットコインは、このところのリスク資産売りの流れの中、マイニングコストをやや割るレベルまで下落。テクニカル的にも200日移動平均線付近まで調整してきており、一旦ここで踏みとどまれるかが5月の半減期に向けてのポイントとなりそうだ。
今後一週間も引き続き、各国の1月~2月の重要な経済指標が発表される予定で、新型コロナウイルスの実体経済への影響がみえてくる。リスクオフ懸念は根強いものの、各国中銀への金融緩和の催促相場となり、マーケット全体で一喜一憂する荒い展開の中、ビットコインは下値を固めにいく展開を予想。

1週間の予想レンジ 85万円~105万円


【日足チャート】


【長期トレンド】
各国中銀の緩和期待や米国の隠れQEの延長期待も高まり、過剰流動性相場が継続し、ビットコインの半減期に向けた期待も相まって底堅い展開を予想。しかしながら、半減期を迎えた後は、マイニングの採算コスト上昇による影響により、荒い展開となることが予想される。

今後3カ月の予想レンジ 60万円~125万円


【相場ネタ】
BTCマーケットをみる際に、円建てだけでなく、ドル建てでもチャートをみたり、相場展開を考えたりすることは重要である。グローバルでみるとドル建てでの決済が多く、また、海外で整備が進んでいるオプション取引もドル建てであるため、チャートのポイントとなる価格もドル建てになってくることが多い。更に、円建てとドル建てとは、為替の影響から、チャートの印象も変わってくる。
直近だと、円建ては2/13(木)に10月末に付けたそれまでの直近高値113万円後半を一時的に上抜け、更なる上昇が期待されるチャートにみえていた。しかし、2月半ばは10月末に比べてドル高円安となっていたことで、ドル建てではその高値の10,600ドル付近を抜けきれず、その後、相場は失速している。円建てでのチャートしかみていなかった方には、“だまし”のチャートになってしまったかもしれない。

また、円建てでビットコインを買うということは、ドル買い円売りをしてビットコインを買っていることになる。つまり、BTC/JPYのリスクを分解すると、BTC/USDのリスクとUSD/JPYのリスク(BTC/JPY=BTC/USD×USD/JPY)として考えることができ、為替のリスクを負うことになる。ドル円のレベルが急変するようなことが起こった際に、仮にBTC/USDが10,000ドルで変わらなかったとしても、ドル円が110円から100円に落ちたとすると、BTC/JPYは110万円から100万円に落ちることになる。

仮想通貨の動きに対して、為替の動きは小さいため、為替のリスクはそれほど考慮する必要はないと言われるかもしれない。確かに、ドル円のボラティリティはここ数年低下しており、リスクオフになってもなかなか円高になりづらい。それは、円高になるフローが減り、以下に挙げられる、円安になるフローが増えてきているからである。
  1. 国内機関投資家の為替オープン(為替ヘッジなし)での外債投資
  2. 本邦企業による対外直接投資
  3. 貿易収支の赤字化
  4. キャリートレードの終焉

しかし、予期せぬリスクオフ、それに伴う各国中銀の政策変更も考えられ、ここにきてコロナショックによる市場全体のボラティリティが急上昇している。(実際にこの原稿の下書きをした後にFRBが緊急利下げを実施。)
近年システムトレード化が進んでいることや、リスクパリティ運用の影響から、急激なボラティリティ上昇は、機械的なポジション解消を招き、マーケットがフラッシュクラッシュすることもあり得るため、注意は必要である。
今後ますます金融商品の一つとして扱われるようになると思われる仮想通貨は、他の金融商品との連動性や相関も一層高まると考えられ、仮想通貨マーケットから為替マーケットに関心を持ったり、その逆であったり、その他の株・債券・コモディティマーケットにも目をむけていくことで、総合的にマーケットをみていく力を養うことは重要である。単独の投資対象として運用するというより、自己資産ポートフォリオにおいて、いくつかの金融商品で運用・ヘッジしていく中で、今後も仮想通貨が選ばれることを個人的には望んでいる。

#ドル建てチャートの重要性#ここ一週間の円建てBTCの約5万円分の下落は為替の影響#中銀におねだり相場再来#隠れQEも延長されるか


2020年3月5日(木)
執筆 トレーディンググループ 菊地 泰史


Weeklyマーケットレポート特別コラム
【仮想通貨女子の独り言】

「仮想通貨」と一言でまとめられがちですが、本当にいろいろな種類がありますよね。当社が取り扱っているのは5通貨ですが、世の中にはもっとたくさんあります。
みなさんどれくらいご存じなのでしょう。知っている通貨を数えてみたら、わたしは20個に届かないくらいしか出てきませんでした。

そんなたくさんある仮想通貨ですが、それぞれなにが違うのでしょうか。わたしは正直、ビットコインとビットコインキャッシュ、リップルとイーサリアムなど、通貨の違いなんて考えたことがなかったです。

FXでの米ドルと日本円のように、それぞれひとつの通貨としてしか認識していませんでした。ドルや円のような法定通貨にもそれぞれ個性がありますが、すべて国によって発行されている通貨です。
一方ビットコインには特定の管理者がいるわけではなく、ネットワークを通じてさまざまなユーザによって分散型台帳で管理されています。同じ仮想通貨でもリップルは、アメリカのリップル社によって開発、運用されています。

ビットコインはネットワークに参加しているマイナーと呼ばれる人たちが承認作業をし、その報酬としてビットコインをもらっていますが、リップルの承認作業はリップル社が指定したバリデーターと呼ばれる管理者によって行われています。決められた承認者がいるので、わたしたちが承認者になって報酬をもらうことはできません。

わたしが一番実感している個性は、リップルの送金の速さです。迅速に国際送金を行うことを目的として開発されたそうなので、ほかの通貨に比べて送金が速くストレスなく行われます。

また、リップルにはリップラーと呼ばれるファンがいますよね。他にもビットコイナー(BTC)、イーサー(ETH)、ネムラー(NEM)などがあるそうですが、圧倒的に目にする機会が多いのがリップラーな気がします。
熱狂的なファンがいるというところも、リップルのひとつの特徴かもしれません。


2020年3月5日(木)
執筆 トレーディンググループ 下村 みお


【マイニングというものが仮想通貨(暗号資産)の値動きに影響を与えている!?】

世間の仮想通貨への関心は価格の上げ下げにあるように思われがちですが、筆者は価格変動よりも仮想通貨のマイニングやその仕組み、プログラミング構成などを面白いと思っております。こういう人間は変わり者の多い仮想通貨の世界の中でもさらに変わり者と見られています。マイニングは耳慣れない言葉だと思われますが、これは仮想通貨のエコシステムの裏で行われている記帳ロジックの承認作業のことで、「マイニング=採掘」を意味します。

そんな筆者ですので、よく同僚と仮想通貨の話をしますが、話が合わないことがチラホラ。同僚も私の話に毛ほども興味が無いようで、私が熱弁をふるっているにも関わらず、同僚の気持ちは遥かイスカンダル*1に向かってしまい、私の声が少しも届いておりません。
*1編集者注:イスカンダルとは、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」に登場する宇宙船「宇宙戦艦ヤマト」の最終目的地である架空の星の名称。Wikipediaによると14.8万光年離れているとの設定なので、恐らく「遠い」というイメージを比喩して使った用語だと思われる。

今回、幸運にも仮想通貨のマイニングや仕組みの話をコラムで書いて欲しいというお話を頂いた時に、読者の方々の気持ちを引きとめるためにも、できるだけ価格の上下に結びつけてお話をしていこうと思いました。もしかすると、皆様のトレード収益の向上につながる有益な情報になるかもしれませんので、ぜひご期待下さい。

編集者からの注意事項:
今回のマイニングと価格形成の関係は、作業をすることで報酬を得られるというProof of Work(プルーフオブワーク, PoW)型の仮想通貨に当てはまる話であり、また、半減期についても「半減期を持つ」という仮想通貨に限られます。仮想通貨によって個々の特徴がございますのでご注意下さい。

■マイニングと仮想通貨の価格形成
実際のところマイニングは仮想通貨の価格形成に深く関わっています。今回は、多少強引ではありますが、マイニングの定義を「仮想通貨の機能を維持し、新しく仮想通貨を生成すること」といたします。要は、マイニングというものは、仮想通貨という華を咲かせている土壌における恵みの雨であり、土を耕すアズマモグラやドバミミズ*2なのです。
*2編集者注:アズマモグラは主に本州の中部以北に生息するいわゆる普通のモグラである。ドバミミズはウナギの釣り餌としても利用される太いタイプのミミズである。双方とも、土を耕す小動物をより具体的に表現するために固有名称を使ったものだと思われる。

マイニングが価格に与える影響について、今回は以下の三つを紹介したいと思います。

(1)「仮想通貨はマイニングされているから価値がある」
仮想通貨の業界で飯を食っている身としては考えたくもないことですが、世界中でマイニングが全く行われない状況になると、仮想通貨が一切機能しなくなるため、仮想通貨が無価値になってしまいます。

反対に、マイニングが世界中で活発に行われる状態になると、その仮想通貨の機能面から安全面までが管理のよい状態となりますので、その価値が高まります。

このように、マイニングそのものが価格形成の重要なファクターの一つであり、かつマイニングの状況を把握することも価格変動を予測するのに使えると筆者は思っているのですが、仮に世界中に散らばるマイナーと呼ばれるマイニングを行う人々に個別に電話をして、「やあ、トム元気かい?最近マイニングの調子はどうだい?」と尋ねるにしても、電話代がかかって仕方がありません。

このような時に便利なのがハッシュパワーを確認することです。ハッシュパワーとは、世界中のマイナー達がマイニングをする能力を表す指標と言っても差し支えないと思います。このハッシュパワーが上がっている状況であれば、連動して仮想通貨の価格が上がることもありますし、逆もまた然りです。インターネットでハッシュパワーの数値を調べることもできますので、今後の動向に注目していただければと思っています。

(2)「仮想通貨の維持や生成はタダではない」
巷でよく耳にする話として、仮想通貨は本源的価値がないので、その価値の算定が難しいというものがあります。しかし、これには異議を唱えたいと思います。現実問題として、仮想通貨の維持と生成には膨大なコストが発生しており、このコストを仮想通貨の原価とみなしてもよいと筆者は考えます。

例えば、マイニングには極めて賢いマイニングマシンと呼ばれるパソコンを使用しますが、これが非常に高価であり、一台の費用はというとちょっとした家族が海外リゾートでささやかに数日遊べるほどのお値段になります。さらに、このようなパソコンはちょっと一般家庭では置きたくない大きさでもあり、かつ電力をすさまじく消費し、30アンペアの契約では間違いなくブレーカーが落ちることでしょう。

この腹ペコ電気食いマシン*3は世界中で運用されていて、その電力消費量を合計してみると、なんとそれなりの国の消費量と同程度になります。その他に場所代、人件費、通信費、飲み会代*4と、マイニングにはとてもお金がかかっているのです。
*3編集者注:筆者からみたマイニング用パソコンのイメージ。
*4編集者注:人が集まると懇親会のような飲み会代にもお金がかかるでしょうとの思惑で挿入したと思われる。

そのため、マイナーはそのコストをペイするために必死で仮想通貨の価値を支えています。このコストがペイできる仮想通貨の価格水準はマイナーによって異なるのですが、ビットコインでいうと92万円台くらいになるのではないかなと筆者は考えております。

マイニング観点から見た予想底値(5月まで) ~92万円

また、半減期というものが仮想通貨にはありますが、これはマイニングで生成できるコインの量がそれ以後半分になってしまうという時期のことです。ビットコインでいうと四年に一度、ちょうど夏季オリンピックの年がこれに当たります。この年はマイナーにとって胃が痛い年です。なぜなら、ビットコインの価値が倍になっていないとやっていられないからです。※ディフィカルティなど諸要因を考慮せず。

仮にマイナーのビットコインの採算価格が1BTC=50万円だとしたら、次回のオリンピックの時には採算価格が倍の1BTC=100万円になっていないと採算がとれないということです。このような特性があるため、マイナーは潜在的に価格を何とか上げようと日夜頑張っているのです。

(3)「マイニングの難易度」
至極当たり前の話ですが、商品の値段は需給によって変動します。今、筆者がとてもおいしく飲んでいるペットボトルのミネラルウォーターもコンビニでは100円で購入できますが、富士山の頂上ではもっと値段が張ることでしょう。(たしか500円だったような気がします。)円やドルの法定通貨の世界でも同様に、各国中央銀行が供給量を調整して価格維持に努めます。さて、仮想通貨はどうなのかというと、新しい通貨の供給はマイニングに委ねられています。※仮想通貨の種類によって異なるが、今回はビットコイン系を想定。

よって、マイニングの難易度、以後ディフィカルティと呼びますが、これによって世の中に供給される仮想通貨の量が変化し、価格に影響を与えることとなります。ビットコインであれば、約二週間に一度、マイニングの難易度の変更があります。これにより、難易度が上がれば仮想通貨の供給が減るため価値が上がり、反対に難易度が下がれば仮想通貨の供給が増えるため価値が下がるという現象が起きるのです。

これを例えるなら、仮想通貨が金塊のようなもので地面に埋まっていて、これを掘り出す際にスコップを突き立てる地面が柔らかいか固いかというような話と似ています。地面が砂かお豆腐であれば金塊は沢山掘り当てられ、金塊はありふれたものとなり価値は低くなります。反対に地面がカチカチの氷や高野豆腐であったなら、一部の力自慢しか金塊を掘り当てることができず、金塊はレアでお高いモノであり続けます。

上記三つの要因とマーケットの思惑が複数絡みあって価格が成り立っているのが、仮想通貨のマーケットです。以上、当コラムが皆さまのトレードに少しでもお役に立つのであれば嬉しい限りです。


2020年3月5日(木)
執筆 トレーディンググループ 大蔵 直樹
編集 トレーディンググループ 小林 大輔


■本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、特定の仮想通貨(暗号資産)の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。
■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での担当者の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、将来の見通しを保証するものでもありません。
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